日本精工は、新たに保持器を樹脂化した転がり軸受を開発した。新製品は、独自の円周方向にばね構造を設けた樹脂製保持器の採用により、保持器外径を収縮することで折り曲げたカップへの挿入を可能としたのが特徴。樹脂の優れた設計自由度を生かすことで、標準品に比べて30%減の摩擦損失および重量を実現している。同社では、車の自動変速機を主に拡販することで2017年に10億円の売り上げを目指す。
 自動車の低燃費化ニーズの高まりを背景に、自動変速機に対する小型・軽量化、摩擦損失低減、オイルの低粘度化といった高効率化ニーズが拡大している。現在、自動変速機には転がり軸受とともに、一部にすべり軸受が使用されている。しかし、すべり軸受は摩擦損失が大きい、焼付き防止のためにに多量のオイルを必要とするといった課題があった。
 既存の鋼製保持器は、生産性に優れるものの製法上の制約から転(ころ)数を少なくすることができず、摩擦損失低減や軽量化に限界があった。また、挿入後にカップ端部を再加熱して折り曲げることで一体化している。
 新製品は収縮可能な樹脂製保持器の開発により、組立時の再加熱を省略するとともに、転数の最適化などによる高効率化および軽量化を実現。すべり軸受に対して重量および摩擦損失を半減するとともに、希薄潤滑下での耐焼付き時間を10倍上に向上している。
 同社では、自動車の燃費向上ニーズを背景に、既存の転がり軸受およびすべり軸受からの代替を推進していく。

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