三菱樹脂は2月28日、独自の高機能ゼオライト「AQSOA(アクソア)」を用いて、排ガス触媒事業に参入すると発表した。尿素SCR(選択還元型触媒)システム向けゼオライト触媒(SCR触媒)を開発、品質確立に一定のめどが立ったことから、一部顧客へのサンプルワークを開始した。今後、さらなる品質改良に取り組むとともに、2014年以降の市場拡大に備え、国内外で生産・供給体制の整備を検討。5年後に100億円の販売を目指す。
 アクソアはアルミ、リン、シリコーンなどを主成分とする合成ゼオライト系素材。従来のゼオライトやシリカゲルなどの吸湿材と比べて水蒸気を吸いやすく、吐きやすい特性を持ち、工場の低温排熱や太陽熱を利用できる吸着式冷凍機、デシカント空調機として展開中。
 尿素の加水分解で生成したアンモニアにより窒素酸化物(NOx)を還元・無害化する尿素SCRシステムは、その優れた浄化性能から今後の急速な市場拡大が見込まれており、同システムに使用されるゼオライト系触媒も需要拡大が期待されている。
 同社ではアクソアの新たな用途分野として、09年からSCR触媒向けのアクソアの開発を推進。シリコーンの配合量を調整することで、200度Cの低温領域で優れた浄化性能を発揮するSCR触媒の開発に成功した。
 同触媒はSCR触媒に欠かせない高温水熱耐久性を有しているうえ、優れた水蒸気繰り返し耐久性を兼ね備えているのが特徴。またコスト面でも優位性を有しているという。
 現在SCR触媒の市場規模は年間1000?2000トンだが、5年後には1万トンに拡大すると予想されている。同社ではSCR触媒向けアクソアの世界的な生産・供給体制の確立と、さらなる品質の改良を進め、事業拡大を目指していく。

自動車関連ニュースの最新記事もっと見る