ブリヂストンが超低燃費を実現する新コンセプトタイヤを開発した。従来に比べてタイヤ幅を狭く、口径を大きくした独自形状を採用するとともに、空気圧を50%程度高めに設定することで、既存の低燃費タイヤ(同社従来品)に対して転がり抵抗を30%低減することに成功したもの。独特のタイヤ形状から専用ホイールが必要だが、すでに自動車メーカーと共同で新型タイヤを採用した次世代エコカーの開発に着手しており「近々、発売される見通し」(同社)としている。同社では、採用車種の拡大を図ることで低燃費タイヤの新スタンダードに育成していく考えだ。
 タイヤの転がり抵抗(RRC)は、構成しているゴムが繰り返し変形する際に起きるエネルギー損失が大部分を占める。そのためタイヤ各社では、タイヤに使用する材料の特性改良や軽量化による荷重低減などによりRCCの改善に取り組んでいる。また、走行中の空気抵抗も燃費特性を左右する要因となっており、速度の2乗に比例する空気抵抗の低減化策が各社から提案されている。
 ブリヂストンの「ラージ&ナロー コンセプト(LNC)」タイヤは、変形および空気抵抗の改善をポイントに開発したもの。同じタイヤ1本当たりの最大負荷能力(ロードインデックス)ながら口径を大きくし、空気圧をあげることで走行時におけるトレッド部の変形を抑制。また、タイヤ幅の狭小化によって空気抵抗を低減しており、205ミリメートルを155ミリメートルにサイズダウンすることで3・7%の低減化を図った。これは時速60キロメートル走行で4・5%のRRCの低減に相当する。
 実際には15インチ乗用車用タイヤと同等品では、タイヤ口径を4インチ大きくして19インチとするとともに幅を20ミリ狭める一方、空気圧をこれまでの230キロパスカルから320キロパスカルに高めることでRRCを24%低減。これにポリマーの配列を制御した専用トレッドゴムと排水性および剛性の最適化を可能とする専用パターンを採用することで、トータルで30%のRCC低減を実現している。開発品では最適化技術によりウエットグリップ性能が8%向上しているほか、軽量化により材料コストの削減も図っている。
 同社では、実車による走行実験によりタイヤ性能を確認したうえで、複数の自動車メーカー各社に提案をしており、すでにLNCタイヤを採用したエコカーの開発を進めている。2014年以降、自動車メーカーと共同でLNCを採用した次世代エコカープラットフォームの開発を推進する計画であり、ロードインデックスごとに提案をしていくことで適用車種および適用製品の拡大を図っていく考えであり、「すべてのタイヤを置き換えていく」(同社)方針だ。

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