住友軽金属は、自動車向けアルミ合金事業の用途拡大を加速する。軽量・低コスト化を背景に採用が進むバスバー用アルミ合金で、新たに強度アップを図ったアルミ合金を開発し、提案を開始した。新合金は引っ張り強さ260ニュートン/平方ミリメートル(導電率55%IACS)と、同300ニュートン/平方ミリメートル(同48%)の2つで、いずれも同社従来合金を大幅に上回る強度特性を実現している。同社では、製品ラインアップの拡充により幅広いニーズに対応することで銅からの代替を推進する。
 バスバーとは、電気接続に用いられる導体のこと。高圧大電流を使用するモーターなどでは、放熱や高周波の電気抵抗を抑制するために、表面積の大きい板状のバスバーが用いられる。銅板やアルミニウム板などの金属板を打ち抜き加工や曲げ加工して製造されるが、ハイブリッド車や電気自動車のジャンクションボックスなどでは耐熱性や強度、導電性が重要なファクターとなっている。
 国内市場が縮小するなか、同社では次世代環境車や新エネルギー分野、環境関連といった成長分野におけるアルミの用途開拓を推進中。自動車用途では軽量素材として適用部材の拡大に取り組む一方、アルミの有する熱的・電気的特性を生かして先端分野における新規用途開発に取り組んでいる。アルミバスバーは銅バスバーに比べて軽量であるほか、地金価格差により低コストなのが特徴。同社の試算では銅からの代替により重量で45%、コストで73%の低減化が可能なことから、インバーターなどの冷却用途と並ぶ成長分野と位置付けている。
 バスバー用アルミ合金では、EC2?T6(引っ張り強度205ニュートン/平方ミリメートル、導電率57%)を製品化している。新合金の開発は、幅広い市場ニーズへの対応と目的としたもの。EC2に対して50%増となる300ニュートン/平方ミリメートルを実現した開発材は、耐力も260ニュートン/平方ミリメートルと40%強向上しているほか、伸びも約2倍の19%を有する。一方、EC2並みの導電率を確保した開発材では引っ張り強さで30%弱、耐力で25%の向上を図っている。
 同社では、成長分野における積極的な取り組みを通じて事業規模の維持・拡大を推進していく。

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