ポリプラスチックスは、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂の新規グレードとして、高靭性・低ガスグレードを開発した。靭性改良剤およびコンパウンド技術の改良により、従来品同等の優れた耐ヒートショック性能を維持しながら、成形加工時の発生ガスを抑制することに成功した。これにより金型メンテナンス頻度の低減に加えて、新規分野への応用が期待できるとしており、同社では耐ヒートショック性能などの長期信頼性が要求される自動車分野をはじめ、幅広い用途へ展開していく。
 PPSは寸法精度、剛性、耐熱性、耐薬品性に優れ、自動車の各種センサー、パワーモジュールケース、スイッチなど金属端子や金属電極板がインサートされた部品に多く用いられている。
 さまざまな使用環境温度下で使用される金属インサート部品では、高度な耐衝撃・耐ヒートショック特性が要求される場合が多く、靭性改良剤で変性された高靭性タイプのPPS材料が使用されている。
 ただ靭性改良剤の耐熱性は一般的にPPSより低く、PPS本来の成形加工温度では靭性改良剤由来のガスが発生し、モールドデポジットと呼ばれる析出物が金型表面に付着するため、金型メンテナンスの頻度が高くなるという課題を抱えていた。
 同社ではこのほど、靭性改良剤の高耐熱化およびコンパウンド技術の改良により、優れた耐ヒートショック性能を保持しながら、低ガス化・低モールドデポジットを実現した新規グレードを開発した。
 開発品は従来品同等の物性を有しながら、優れた熱安定性を兼ね備えているため、発生ガスが抑制され、これまで課題だったモールドデポジットを大幅に低減できるという。
 PPSは自動車分野において、ハイブリッド車(HEV)・電気自動車(EV)の開発にともなうエレクトロニクス化対応電装部品用途で需要が拡大している。これらの用途では高い耐ヒートショック性能が求められることから、同社では自動車分野をはじめ開発品の用途拡大を見込んでいる。また今回の低ガス化技術を応用し、新規材料の開発にもつなげるとしている。

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