日立メタルプレシジョン(HMP)は2日、日立製作所および東北大学と共同で、従来のツールでは難しかった高融点金属の接合を可能にする金属製摩擦攪拌接合用ツールの量産技術を確立したと発表した。自動車や航空機分野向けなどとして今秋に発売する。2015年度販売目標は10億円以上。
 摩擦攪拌接合は、回転するツールを接合する材料の間に挿入し、接合部に沿ってツールを回転移動させ、摩擦熱で材料が軟化し、ツールの回転で混ぜ合わせて接合する方法。接合後の変形が小さく、接合欠陥も少ないため、製品の高品質化と低コスト化を実現できる。
 ただ、従来の金属製摩擦攪拌接合用ツールでは、融点が高く接合の難しい鉄やチタン合金、ジルコニウム合金に適用すると、ツールが摩擦熱などの影響によって損傷してしまうといった課題があった。
 東北大と日立製作所は2010年、高温でも強度が高い金属間化合物を分散したコバルト基合金を用いたツールの開発に成功。HMPは今回、得意とするロストワックス法で新ツールの量産技術を確立した。同法は、成型性の良好なワックスで作製した模型に耐火物粉末などを吹き付けて乾燥させた後、ワックスを溶かして鋳型を作製する鋳造法。
 従来のツールでは工業的に難しかった融点の高い鉄や合金類の接合も可能なことから、自動車や航空機のほか、電力・化学プラント向けなどの需要が期待できるとみている。

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