三菱樹脂は7日、超高弾性ピッチ系炭素繊維において、炭素繊維1束のフィラメント(繊維)数を増やした新グレード「ダイアリードK13C6U」を開発したと発表した。独自の紡糸技術を採用し、優れた剛性と熱伝導率を維持しつつフィラメント数を従来の2K(2000本)から6K(6000本)へと3倍に増やすことで生産性を高め、製造コストを約半分に引き下げた。これまで用途が限定されていたが、航空関連などに用途拡大を狙う。
 同社の炭素繊維の超高弾性グレード「ダイアリードK13C2U」は、最高クラスの剛性(引っ張り弾性率900ギガパスカル)と、アルミニウムの約3倍となる600ワット/メートル・ケルビンという優れた熱伝導率を有する。人工衛星に搭載される電子機器の放熱部材などに使用されている。
 ピッチ系炭素繊維のなかでも非常に高価格なことから、用途拡大にはコストダウンが課題となっていた。同社は紡糸工程における焼成方法の最適化により、従来品と同等の優れた剛性と熱伝導率を維持しつつ、フィラメント数を従来の3倍に増やして生産効率を高め、製造コストを約半分に低減することに成功した。
 従来品は人工衛星に搭載する電子機器の放熱部材など用途が限定されていたが、製造コストの大幅低減により軽量・小型化が進む航空機向け電子機器部材(アビオニクス)、ヒートシンク、発光ダイオード(LED)部材、自動車部材への採用拡大が見込めるとしている。4月1日から販売を開始、2015年度に5億円の売上高を目指す。

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