佐藤ライト工業(本社・三重県津市、佐藤伸夫社長)は、ポリベンゾイミダゾール(PBI)系コーティング剤を開発した。PBI樹脂を有機溶媒に溶解または水・水溶性溶媒に分散させたもので、鉄やステンレスなどの金属表面への耐熱性コーティングを可能とした。またPBI本来の摺動性や絶縁性などの特性も付与できる。コーティング剤のみならず、バインダーや添加剤としての利用も可能で、自動車や半導体部品用途に加えて、樹脂材料への高機能添加剤としても展開する。
 同社はプラスチック成形部品の特殊加工メーカー。高精密な射出成形技術や独自の超音波溶着技術を駆使し、OA機器や自動車、家電といった各種樹脂製品を設計・製造している。2008年にはPBIや高機能性材料の開発・販売を手掛ける新会社「PBIアドバンストマテリアルズ」を設立。エンプラ材料を同社グループ第2の柱として展開している。
 PBIは600度Cを超える熱分解温度をもち、荷重たわみ温度が410度C、ガラス転移温度が427度Cと各種樹脂の中でも最高レベルの耐熱性をもつスーパーエンプラ。高強度・高硬度で電気特性、摺動特性にも優れることから、半導体製造装置部品などに用いられている。
 佐藤ライトでは、これまでに培った樹脂加工技術に加えて、独自の分散技術を駆使することで、PBI系コーティング剤を開発した。同剤は鉄やステンレス、アルミなど鉄系・非鉄系の金属表面にコーティングすることで、耐熱性とともに、摺動性や絶縁性などを付与できるのが特徴。また各種樹脂溶液に添加し、PBIの特性を他の樹脂に付与することもできる。
 PBIが有機溶媒に溶解した溶剤溶解タイプと、PBIの粉体を水および水溶性の有機溶媒に分散した水系ディスパージョンタイプをラインアップしている。溶剤溶解タイプは塗膜表面が滑らかで1?10マイクロメートルの薄膜用途に適している。一方、水系ディスパージョンタイプは15?100マイクロメートルと厚膜用途での使用が可能。
 同社ではコーティング剤として、高い耐熱性や機械特性、摺動特性が要求される自動車エンジンのピストンリングや半導体製造装置部品など幅広い用途での採用を見込んでいる。またリチウムイオン2次電池向けなどの各種バインダーや、高機能添加剤用途にも展開していく考え。

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