ポリプラスチックスは、複数の機能を兼ね備えた新規ポリフェニレンサルファイド(PPS)材料の開発を推進する。低誘電特性を付与した金属密着グレードを開発、電気・電子部品向けに販売を開始した。さらに高い熱伝導性と金属密着性を兼ね備えた新規グレードの開発にも取り組んでおり、自動車用途での早期実用化を目指していく。同社はこれまで高靭性、高熱伝導、金属密着グレードといった高機能品を相次ぎ市場に投入してきたが、今後は機能の複合化を進めていくことで、これまで金属材料が使われていた用途などにもPPSの使用範囲を広げていく考え。
 同社PPS「ジュラファイド」は、機械的強度や靭性、電気的特性、耐薬品性に優れ、電気・電子部品のほか、自動車用電装部品、住宅関連部品に幅広く用いられている。
 近年、パソコンやデジタルカメラなどの精密機器や自動車部品を中心に軽量化、設計自由度の向上、製造工程の観点から、金属と樹脂の複合部品が注目されており、採用が広がっている。
 同社では金属表面に微細なアンカー構造を形成し、アンカー構造に樹脂を流入し剥離を抑制することで樹脂と金属との接合性を高める技術を確立しており、すでに金属との密着性を最適化した金属密着グレードを製品化している。
 これら金属と樹脂の複合技術を生かし、高い金属密着性を維持しながら、低誘電特性を付与した新規グレードを開発、スマートフォンをはじめ電気・電子部品向けを中心に販売を開始した。情報通信機器の高機能化により、高速・大容量通信に対応した低誘電率材料が求められるなか、同社ではスマートフォンなどに用いられるアンテナ機能を実装した筐体材料として採用拡大を図っていく考え。
 さらに高い熱伝導性と金属密着性を兼ね備えた新規グレードの開発にも取り組んでいる。ハイブリッド車(HEV)をはじめ電装部品の需要が高まる一方、金属代替による軽量化ニーズが高い自動車部品用途を対象に早期実用化を目指していく。
 同社では耐ヒートショック性を高めた高靭性グレードや、PPS本来の機械特性を保持しながら熱伝導性を付与した高熱伝導グレードなど高機能グレードを相次ぎ開発、市場に投入してきた。今後は塩素濃度を低減しながら各種機能を付与するなど機能の複合化を進めていくことで、PPSの用途範囲拡大につなげる考え。

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