東レは、部分バイオポリブチレンテレフタレート(PBT)のベンチレベルの重合に成功した。米ジェノマティカ(カリフォルニア州)が製造するバイオ1・4ブタンジオール(1・4BD)を用いて共同開発した。重量ベースで約40%がバイオ由来。石化由来のPBTと同等の物性や成形性を確認ずみ。5?6月からプレマーケティングを開始、サンプル提供を開始する。ジェノマティカのバイオ製法のライセンス供与を受けたメーカーによるバイオ1・4BDの供給体制が整い次第、上市を検討する。将来的には100%バイオPBTの開発も視野に入れる。
 PBTは、テレフタル酸とブタンジオールの重合により製造されるエンジニアリングプラスチック。引っ張り強度や引っ張り弾性率などの機械的特性や耐熱性などの物性バランスが良いため、自動車用部材や電気・電子機器などに幅広く使われている。世界の市場規模は、年間約70万?75万トン。
 東レは、1971年に現在主流の直接重合法によるPBTの工業化に世界で初めて成功し、自動車用途に強みを持つ。生産能力は愛媛工場が年2万3000トン、マレーシアが年3万トン(BASFとの折半、能力は東レ引き取り分)。
 ジェノマティカは独自に遺伝子を組み替えた微生物を用いてバイオBDを製造するプロセスを開発しており、12年11月にはデュポン・テート・アンド・ライル・バイオプロダクツの設備を使い5週間で約2000トンのバイオBDの生産に成功。ジェノマティカは他社へのライセンス供与によるビジネスモデルを予定している。
 東レは11年2月にバイオ1・4BDを使った部分バイオPBTのペレット化に成功。今回、研究所においてベンチレベルの重合に成功し、商業規模での量産にめどをつけた。まず既存のPBT樹脂の代替を目指す。
 東レは「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」の1つとして、バイオマス由来ポリマーの研究・開発およびバイオマス由来材料事業の拡大を推進している。バイオベースポリマーでは3GTやポリ乳酸(PLA)、熱可塑性セルロース繊維、バイオベースナイロン、完全/部分バイオPETなどを揃える。

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