新日鉄住金は、ユニプレスと共同で世界最高クラスの生産性を実現するホットプレス技術を確立した。新工法は金型表面から冷却水を吐出し、成形加工した鋼板を直接冷却するもの。冷却時間を従来比3分の1に短縮することが可能であり、採用により1分間の生産個数をこれまでの2?3個から9個程度まで拡大できる。すでに日産自動車のフェアレディZの車体骨格部品で量産採用されており、ホットプレスでなければ加工不可能な1・2ギガパスカル超の高張力鋼板(ハイテン)製部材の普及拡大が期待される。
 車体軽量化が急速に進むなか、冷間プレス成形が難しい超ハイテン材の採用が本格化しつつある。超ハイテン材をプレス成形するには、高温加熱した鋼板を成形と同時に金型内で急冷して焼き入れるホットプレス工法が必須だが、冷却(焼き入れ)に要する時間分だけ生産性が劣ることが課題となっている。
 実用化した直水冷方式は、金型表面から冷却水を吐出して金型表面とパネルの間に冷却水を通すもの。金型内部に冷却水を流して間接的に冷却する従来の工法で、10秒程度を要していた冷却時間を3分の1に短縮することが可能。量産化では冷却による品質(部品精度)のばらつきを、ユニプレスの金型技術と共同での給排水経路および水量コントロールの適正化により解決した。
 今回、冷却水循環設備や専用金型などの導入コストを抑えることで既存ラインへの適用を可能としており、すでにユニプレスの小山工場(栃木県)で量産化を開始している。
 欧州が先行するホットプレス工法は、車体軽量化の進展にともない世界的に採用が拡大傾向にある。新日鉄住金では、生産性を飛躍的に高めた新技術を軸に超ハイテン材の採用ニーズに対応することで、日系メーカーをはじめとした自動車各社における車体軽量化の取り組みをサポートしていく考え。

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