河西工業(神奈川県高座郡)は、ポリプロピレン(PP)成形品の新軽量化技術を開発した。新技術は、発泡により部材剛性を確保することでフィラーフリー化を実現するもの。また、独自の発泡射出成形法による部材表面の品質向上により、発泡品ながら塗装レス化を達成している。ドアトリムやラゲッジトリムなどへの適用が可能であり、従来製法に置き換えることで15%の軽量化が図れる。同社では、自動車用樹脂部品で最大比率を占めるPP成形品の軽量化技術として提案していく。
 PPは安価で物性バランスや成形加工性に優れており、自動車樹脂部品における使用比率で4割超を占める主要材料。近年の自動車産業における軽量化ニーズの高まりを背景に部材軽量化の取り組みが活発化している。既存のPP材料は、PP中にエチレン・プロピレンゴム(EPR)を混合したベース材に、エラストマーや無機充填材を添加することで、剛性や耐衝撃性などの機械物性を確保しており、さらなる軽量化を目指して添加剤の改良や無機充填材の開発などが取り組まれている。
 同社は内装トリム製品および防音関連製品を展開するカーインテリアメーカー。本社・寒川工場を中心に全国に工場・技術センターを展開する一方、北米をはじめ中国、タイ、インドネシアなどに事業拠点を設立するなどグローバル化を推進中。近年では、蓄積する設計・生産に関わる数々のノウハウを凝縮した「KI(Kasai Innovation)」システムを立ち上げ、製品設計から金型製作までを短時間かつ高品質で仕上げる手法を確立するなど技術開発力をベースとした競争力強化に努めている。
 新たに開発した軽量化技術は、発泡化により部材剛性を確保するもの。同工法に適した材料の開発したPPおよびPPCによりフィラーフリーを実現し、ソリッド品に比べて15%の軽量化を可能とする。また、発泡時の放出ガスを制御する独自の成形技術を適用することで、部材の表面性状を大幅に向上させており、塗装レス化による優れた生産性を確保している。同社では、従来工法と同程度の価格水準での供給を予定しており、PP成形品の新軽量化技術として普及拡大を推進していく。

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