住友化学は、液晶ポリマー(LCP)の新規グレード開発を強化する。コネクター用途向けに、薄肉・高強度グレードおよび低反り・高流動グレードを新たに開発、市場投入した。すでに用途開拓を開始しており、スマートフォンやタブレットPCへの採用が始まっているという。電気・電子機器の小型化・薄肉化が進むなか、需要拡大が見込まれる次世代コネクター用途での採用拡大を狙う。またフィルム・繊維分野への応用展開を視野に入れていくほか、可溶性LCPの事業化を模索していくとしている。
 住友化学はLCPの世界大手メーカー。コネクターなどの電気・電子分野をはじめ、車載リレー、ランプ周り部品の自動車分野、OA機器関連などに幅広く展開している。
 主力用途の1つであるコネクター用途では、すでに流動性や低反り性に優れたグレードを製品化しており、採用実績を増やしている。ただ近年、電子・電気機器の小型化・薄型化が進むなか、LCPにも従来品以上の高い流動性や寸法精度、耐熱性などが求められるようになっている。
 これを受け同社では、薄肉での強度を高めた薄肉・高強度グレード「SR2506」、低反り性や寸法安定性、流動性、成形性を兼ね備えた低反り・高流動グレード「SV6808THF」の2品を新たにラインアップに加えた。
 すでに用途開拓を開始しており、スマートフォンやタブレットPC向けに採用が始まっているという。このほかリレー用途では、自動車の電装化にともない、車載リレーの需要が高まるなか、低発塵性などに優れる次世代リレーグレードの開発を進めている。
 また自動車分野では、耐熱性が要求される機構部品向けに、高い耐熱性や強度を有しながら、ガス発生量が少ない低アウトガス性を実現した新規グレードの開発に取り組んでいる。
 LCPはその優れた耐熱性や電気特性、寸法安定性などが評価され、フィルム・繊維といった非射出成形分野での製品開発も進んでおり、同社でも同分野への展開を視野に入れている。
 さらに独自に開発した可溶性LCPの用途開拓に力を注ぐ。熱伝導性などに優れる可溶性LCPは、フレキシブル銅張積層板(FCCL)や放熱基板など幅広い用途での利用が見込まれている。今後、製品および用途開発を進めながら、事業化の可能性を見極めていく。

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