東レは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂の事業基盤を強化する。耐トラッキング性に優れる非ハロゲン難燃グレードの開発を推進、機能の複合化を進める。また需要が拡大しているハイブリッド車(HEV)・電気自動車(EV)用途では、ナイロンやポリフェニレンサルファイド(PPS)といった他のエンプラ製品を含めた横断的な展開を加速する。一方供給面では中国・成都およびインドネシアの新拠点を含め、コンパウンド品の安定供給網を確立することで、主要ユーザーのグローバル化に対応する。
 東レは愛媛工場(愛媛県伊予郡)で年間2万4000トン、マレーシアの合弁拠点「東レ・BASF・PBTレジン」(TBPR)で同6万トンの生産設備をもち、TBPRのうち同3万トンを引き取り、計同5万4000トンのPBTベースレジンの供給能力を有している。
 製品開発では、耐トラッキング性などの電気特性を向上させた非ハロゲン難燃グレードの開発を推進する。PBTは機械特性や剛性、耐熱性などに優れ、電気・電子、自動車分野に幅広く用いられている。近年、電気・電子分野のみならず、自動車分野でも電装部品の小型化・高機能化にともない、電気特性向上のニーズが高まっている。
 同社では難燃性において十分な性能を発揮しながら、耐トラッキング性を付与するなど機能の複合化を進めることで、需要が見込めるHEV・EV用途を中心に市場開拓を強化する。
 また電気・電子、自動車分野とも製品が多品種化するなか、求められるエンプラ材料も多岐にわたることから、同社ではPBTのみならず、ナイロンやPPSなど多くのエンプラ製品をもつ強みを生かし、横断的な展開を加速。ハイエンドからミドル、ローエンドまで幅広い需要に対応する。
 さらに繊維・フィルムといった非射出成形分野での製品開発・用途開拓にも力を注ぐほか、バイオマス原料由来PBTの事業化を目指していく。
 一方製品供給に関しては、主要ユーザーである電気・電子部品、自動車部品メーカーの海外生産移転・拡大に合わせ、グローバルでの安定供給網を確立する。すでに日本、中国、タイ、米国に自社のコンパウンド供給拠点を持つが、さらに中国・成都およびインドネシアにコンパウンド製造拠点を新設、今秋にも稼働を開始する予定。
 既存拠点とともに、新製造拠点でも現地の市場ニーズにあわせ、非ハロゲン難燃グレードといった特殊グレードの生産が行える体制を整える方針。

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