河西工業(神奈川県高座郡)は、ナノコンポジットPPによる自動車部材の事業化に乗り出す。同材料は、ポリプロピレン(PP)中に混入するフィラー粒径をナノサイズに微細化したもの。軽量かつ高剛性を実現しているほか、耐傷付き性を従来のPPコンパウンドに比べて格段に向上させているのが特徴。信一化学工業(韓国)との共同開発により実用化しており、国内ユーザー向けに同材料を採用した自動車内装部品の量産化を開始する計画。低燃費・低コスト化ニーズが高まるなか、技術開発力をベースに他社との差別化を推進していく。
 河西工業は内装トリム製品や防音関連製品を展開するカーインテリアメーカー。本社・寒川工場を中心に全国に工場・技術センターを展開する一方、北米をはじめ中国、タイ、インドネシアなどに事業拠点を設立するなどグローバル化を推進している。
 高度化する市場ニーズに対しては、これまでに培った技術ノウハウをベースに差別化製品の開発を積極的に行っており、溶剤レスによる低環境負荷を可能とする表皮接着のホットメルトプレコート化や原着加飾成形による塗装部品の低コスト化、赤外線反射フィルムによる断熱機能を有するウレタン天井(遮熱ヘッドライニング)などを提案している。
 ナノコンポジットPP材料は、フィラーの微細化によってPP部材の物性向上を実現したもの。ナノフィラー分散技術による品質の安定化を図っており、従来材に比べて優れた剛性や耐熱性などを可能とするとともに15%の重量軽減が図れる。また、PP部材の課題である耐傷付き性については、ナノフィラーの採用によって傷が可視光波長以下と微細なため、非常に見えにくいといった特徴を有する。開発は資本参加する信一化学工業と共同で行っており、材料から成形加工までの一貫体制を構築している。
 同社では、自動車樹脂部品で主流を占めるPP製品に関しては、新たに発泡化による軽量化技術を開発するなど他社との差別化に取り組んでおり、今後も技術開発力をベースに市場ニーズへの対応を強化していく方針。

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