水菱プラスチック(岡山県倉敷市)は、新たに自動車外板用高剛性樹脂を開発した。新開発の炭素繊維強化ポリプロピレン(PP)は、従来のバンパー材や樹脂フェンダー材に対して5倍以上の弾性率を有するとともに、ベース樹脂の組成改良により既存のバンパー材と同等の塗膜密着性を確保しているのが特徴。フェンダーに適用した場合、既存の樹脂フェンダー(2・5ミリメートル厚)と同等の面剛性の板厚設定で、材料コストはそのままに40%の軽量化が可能だ。同社では、板厚1・5ミリメートルを可能とする薄肉成形技術も開発しており、フェンダーやルーフ、フードなど向けに提案する。
 同社は、三菱自動車が全額出資する自動車用樹脂部品メーカー。バンパーやインパネ、ドアトリムといった自動車の内外装品を展開するほか、電気自動車「i?MiEV」のバッテリー部材などを製造。また、保有する設備・技術を活用してエアコンパネルや浴室部材などの樹脂製品を事業化している。設計・開発から評価までの事業体制を構築し、国内に本社工場および吉備工場の2拠点を有するほか、アジアを中心とする積極的な技術援助を軸に事業のグローバル化を推進している。
 新開発の自動車外板用高剛性樹脂は、炭素繊維強化によりPPの弾性率を5倍以上に高めたもの。強化材の処方改良により一般的な射出成型用炭素繊維強化プラスチック(CFRP)に比べ変形量を低減しているほか、既存のバンパー材と同レベルの塗膜密着性を実現している。比重は既存の樹脂フェンダー材と同レベルであり、フェンダーに採用した場合に物性向上により樹脂製に対して40%、金属製に対して75%の重量軽減が可能だ。
 また、新材料の提案にあたって、板厚1・5ミリメートルの薄肉成形を実現するヒート&クール成形・射出プレス成形複合技術を独自に開発済み。同技術は高温度で射出プレスし、加圧しながら冷却するもので、熱伝導率が高いCFRPの薄肉成形も可能であり、射出プレス成形とゲートごとの樹脂量コントロールにより、くさび効果でウェルド部分の強度を確保できる。
 同社では、設計・開発に関する知見・ノウハウと独自の技術・材料をベースに自動車部品のさらなる軽量化を提案していく。

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