三菱樹脂は、アウトサート成形や超音波溶接により樹脂成形品との接合を可能とした特殊フィルム積層鋼板を開発した。ポリカーボネート(PC)樹脂やアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)樹脂などの成形品を直接接合できる。自動車用途などに応用することで、部品点数の削減や薄型化が図れる。サンプルワークを開始しており早期の採用を狙う。
 同社はプラスチックの意匠性と機能性、金属の強度と加工性を兼ね備えた樹脂フィルム積層鋼板「ヒシメタル」を製品化している。ユニットバスやドア、屋根材といった建築内外装、家電製品、自動車、内照式サイン・照明器具、家具、日用雑貨と幅広い用途に展開中。
 ヒシメタルは亜鉛メッキ鋼板、ステンレス、アルミニウムなどの基材に樹脂フィルムを積層した複合材料。機能フィルムの高い意匠性や耐久性だけでなく、曲げ・切断・プレスといった一般の金属と同様に加工ができる。
 これまでヒシメタルシリーズとして高機能樹脂フィルム積層鋼板、ポリエステル・ポリオレフィン系樹脂フィルム積層鋼板、高意匠樹脂フィルム積層鋼板を製品化してきた。今回、樹脂部品をヒシメタルに直接接合できる新規グレードを開発した。
 開発品は金属基板などに一部の樹脂を固定化するアウトサート成形で射出成形品を直接接合できるのが特徴。超音波溶接での接合も可能なことから部品点数の削減や薄型化につながる。
 PC、ABS、PC/ABS、ポリプロピレン(PP)など幅広い樹脂に対応する。亜鉛メッキ鋼板、ステンレス、アルミニウムなどの金属との組み合わせが可能。
 さらに、ヒシメタル用化粧シートで培った加飾技術を生かし、樹脂成形用加飾フィルムの試作を開始した。現在開発中の加飾フィルムはエンボスバリエーションが豊富で、表面の質感や手触りなどさまざまなテクスチャーを付与できることから、顧客の要望に応じた加飾デザインに対応できる。事業化の可能性を見極めながら用途開発を進めていくとしている。

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