ファインセラミックスセンター(JFCC)は、自動車の排ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)の電流検出型センサー向けとして、高性能な電極材料の開発を推進する。検知極材料の構成元素であるマンガンの一部をセリウム(Ce)とマグネシウム(Mg)で複合置換した素子を作製したところ、応答電流値が従来組成と比較して約2倍に向上した。今後、応答メカニズムの解明などに取り組みながら、車載用の高性能なNOxセンサーの実現を目指す。
 自動車排ガスのクリーン化にともない、脱硝触媒モニタリング用として簡便性や定量性、安定性に優れるNOxセンサーの実用化が求められている。JFCCはトヨタ自動車からの委託研究として、酸素雰囲気下で選択的なNOx検出が可能なセンサーの開発を進めている。
 一般の車載用NOxセンサーは抽出されたNOx中の酸素を定量し、複雑な過程でセンシングする。共同研究グループはNOxの直接検知が可能かを考慮し素子を検討した。
 NOxを吸着しN2とO2に分解する触媒反応が知られるランタン系のペロブスカイト型酸化物に着目して素子を作製。O2側の酸化物イオンを電流で検出する手法によって、NOxのセンシングが可能かを研究している。
 素子の応答特性を高めるため、酸化物の構成元素であるマンガンの20%を高価数金属であるセリウムと、その電荷補償のためのマグネシウムで複合置換した。この系を検知極に使用した結果、500ppmのNO2に対する応答電流値が従来の組成の約2倍に向上した。また、応答性の改善にはNO2の吸着性の変化が影響することも考察された。
 今後、応答メカニズムの解明に加え、最適な素子構造や素子の応答安定性の検討に引き続き取り組む。

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