大阪府立大学大学院の研究グループは、チタン被覆マグネシウム合金(TCM)板を開発した。新複合材はマグネ合金の表面にチタンを圧延接合したもの。マグネシウムの軽量性を確保しつつチタンの強度や成形性、耐食性などを実現しているのが特徴。室温での曲げ加工や絞り加工により、寸法精度の良好な成形品が作製可能だ。同研究グループでは、実用化に向けて厚さ0・5ミリメートル×幅230ミリメートル×長さ200メートルのコイル材をすでに試作しており、要望に応じてサンプルを提供する方針。
 新複合材TCMは、チタンおよびマグネ合金の接合表面を研削し、温間圧延により接合したクラッド板材。マグネ合金単板に比べてはるかに優れた強度と成形性を有するとともに、チタン被覆により高い耐食性や意匠性を実現しており、すでに0・5ミリメートル厚の薄板化に成功している。
 AZ61合金を母材とする0・5ミリメートル厚のTCM(マグネ層とチタン層の厚さ比が3対1)を用いた特性評価では、降伏強度(0・2%耐力)が0?300度Cの温度領域でマグネ合金単板を上回る特性を有していることを確認ずみ。また、90度V曲げ成形性(室温、成形速度0・167ミリメートル/秒)では、マグネ合金単板が曲げ半径2・0ミリメートルで微小割れを生じたのに対し、TCMは0・1ミリメートルの曲げ半径でも問題なく加工できている。
 研究グループでは、優れた機械的特性や成形性に加え、チタン被覆による耐食性および意匠性の高さから、航空機・自動車といった輸送機器向け各種部材をはじめ、車椅子・医療用ベッドなどのフレーム材、携帯用電子機器の筐体といった用途での採用を見込んでいる。

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