ポリプラスチックスは、従来の溶着技術では難しかった立体的で複雑な配管部品を作製できる樹脂加工技術を開発した。従来の溶着品は一方向・1カ所の溶着が基本だったが、新技術は多方向・多段溶着を行うことで、製造できる製品形状の幅を大幅に広げたのが特徴。溶着技術のみならず、製品設計までを含めたトータル技術を確立しており、部品点数の削減などトータルコスト削減にも寄与するという。同社では配管部品や圧力容器などへの応用を見込んでいる。
 住宅に設置される水回り部品や自動車の冷却機構部品など内部を流体が流れる部品は、中空の成形品が用いられており、単純なパイプ形状であれば金属での加工、複雑形状では樹脂成形品がよく使用されている。
 射出成形品などを2次加工で組み合わせて中空成形品を作製する場合、振動溶着やレーザー溶着などが行われるが、同社ではこれらの溶着技術を進化させることで、複雑な配管部品にも対応した新たな加工技術「3D?WELTOSS(ウェルトス)」を開発した。
 従来の溶着品は、一方向からの溶着が基本で、複数の中空部分を持つ立体的な製品を作る場合、製品サイズが大きくなっていた。また配管部が立体的に立ち上がるなど複雑な構造を作ることが難しかったが、新技術では上下左右から溶着することで、集積密度を向上させた中空品を作製できるようにした。
 同時に溶着強度やバリ排出の有無などを考慮した溶着ジョイント形状の設計法を確立しており、熱シミュレーションおよび実証結果を基に、製品ごとに最適なジョイントを設計する。
 また上下左右方向からの溶着を行う場合、面ごとに複数回の溶着が必要となることから、溶着部品を取り付ける順番や固定する治具構造を提案するとともに、複数同時溶着でも溶着ムラが出ないような溶着条件の設定を行う。
 3Dウェルトスの対象とする配管部品などは、通常、長期の耐久性が要求される。作製した溶着部品が要求寿命を満たしているか事前に検討する必要があるため、構造解析と材料のクリープ特性・疲労特性を組み合わせることで、製品寿命を予測する。
 通常の振動溶着では内部に空間ができるため、加圧力で各部品が変形を起こす場合があるが、新技術では気密不良もなく、十分な接合力を持つ製品の作製が可能。また耐水圧試験の結果、溶着条件違いによるばらつきもほとんどないという。
 同技術を応用し、1つの部品の中に複数の中空部がある配管や、分岐がある配管など立体的な配管部品を作製すれば、部品点数の削減・取り付け工数の削減といったトータルコストダウンにもつながるとしている。

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