サーモライト(愛知県一宮市)は、独自の熱硬化性樹脂による金属代替を推進する。超高強度・高潤滑性といった特性を生かして金属歯車の置き換えを提案するもの。同素材を使った歯車は無潤滑運転において調質鋼歯車と同等以上、ポリアセタール(POM)やMCナイロンに比べて18倍以上の耐久性を有するとともに、動摩擦係数μが0・07以下で無潤滑運転が可能で騒音・振動が低減できる。耐薬品性や耐熱性などに優れるとともに、食品衛生法にも適合している。すでに工作機械や自動車部品などで採用実績があり、さらなる採用拡大を目指して幅広い用途分野へ提案していく。
 同社は熱硬化性樹脂部品メーカー・サーモセッタのグループ会社。独自開発した成形材料「サーモライト」の開発・営業会社として2009年に設立された。同成形材料は、80キロジュール/平方メートルの耐衝撃性を実現するとともに、有機溶剤・酸・アルカリ・酸化還元に対する優れた抵抗性と、220度Cのオイル環境下においても使用可能な耐熱性を有するのが特徴。比重は1・3と鉄の6分の1であり、成形材料の配向性がなく高寸法安定性を実現している。
 潤滑特性である限界PV値1030メガパスカル・メートル/秒を生かして開発されたサーモライト製歯車は、材料特性に加えて相手金属歯車に対する攻撃性がなく、かみ合い隙間許容量が広いため、組み立て時の微調整が不要といった特徴を有する。機械設備の性能向上や油汚れを嫌う設備などに適しており、これまでに遊星減速機の騒音低減の目的に金属歯車の代替として採用されたほか、工作機械ではナイロン歯車の置き換えによってギアの無潤滑駆動を実現している。
 同社では、金属歯車の軽量化や性能向上をはじめ、樹脂歯車の摩耗を起因とする各種問題に対する解決策として提案活動を展開していく計画。自動車用途では衝撃吸収耐熱ワッシャーとしても採用実績があるほか、食品衛生法の規格基準に適合していることから幅広い分野での採用を見込む。

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