JSPは、新興国市場におけるビーズ法発泡プラスチック製品の事業展開を加速する。タイでトヨタ自動車の世界戦略車(IMVシリーズ)向けに日系自動車メーカーでは初となる後部座席での採用を実現する一方、新たに中国に開発センターを設置する方針を固めた。開発センターは2016年中の稼働開始を想定しており、実現すれば日本、米国、欧州に続く4拠点目となり新興国市場では初。ASEAN(東南アジア諸国連合)地域への対応も視野に入れる。成長市場における事業基盤の拡充を通じて拡大する現地需要を捕捉していく。
 JSPは発泡プラスチック製品の総合メーカー。世界トップシェアを有する無架橋発泡ポリプロピレン(PP)の「ピーブロック」(商品名)では年産11万トンのグローバル供給体制を構築ずみ。今期から始動した中期経営計画でもタイおよび中国の工場新設を含む積極投資により、ピーブロックの生産能力を今後3年間で年12万トンまで拡大する計画。
 主力の自動車分野では、衝撃吸収材や軽量部材などとして内外装向けに適用個所の拡大に取り組んでいる。海外メーカーで採用実績を有する後部座席では、今年5月に発売されたIMVシリーズのピックアップトラック(ハイラックスサーフ)で日系車初採用を実現。発泡プラスチックの剛性を生かしてシートの軽量化に貢献している。
 中国の開発センターは、新事業の探索を含めた内需向け市場開拓が目的。構造解析といったユーザーの製品開発に対する現地サポートを拡充する考え。自動車用途では中長期的に生産比率が高まっていくことが確実な民族系メーカーを狙い、乗員・歩行者の安全性向上のための緩衝材や電気自動車向け軽量素材などの採用を想定する。また、日本に比べて距離的に近くアクセスが容易なASEAN地域も中国拠点がカバーする方向で検討する意向。
 同社はこれらの積極的な取り組みにより、新興国市場において戦略商品のピーブロックをはじめとする保有技術・製品の普及拡大を推進する。

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