日本精工は、自動車の多段変速機用に46ナイロン製スラストニードル軸受けを開発した。自動車用では世界最小となる直径1ミリメートル×長さ1・8ミリメートルのころ、および0・2ミリメートル厚のレース板の量産技術を新たに確立。また、樹脂化により保持器に油穴を追加することで、既存の金属製ワッシャーの代替を可能としつつ70?80%の摩擦損失の低減を実現した。同部品の樹脂化は世界初。燃費向上を背景に変速機の多段化が進んでおり、同社では高性能・高速エンジン向けに提案していく。
 世界的な燃費規制の強化を背景に、高速度時のエンジン回転数を抑えるためこれまでの4速ATや5速ATから8速ATや9速ATへと変速機(トランスミッション)の多段化が進展。また、低抵抗化を目的に潤滑油の粘度および量が以前に比べて低下するなどトランスミッション内部の環境は厳しさを増している。
 新開発のスラストニードル軸受けは、ギヤの増減速・逆転を制御する遊星歯車(プラネタリー)機構の構成部品。高速で自転(最大2万rpm)および公転(同1万rpm)するピニオンギヤとキャリアの間に使用する。摩耗・焼き付け防止や摩擦損失を低減する役割を担うもので、現在は金属ワッシャーが使用されている。
 多段化にともなう同機構の増加を背景に、同部品の摩擦損失の低減化ニーズが高まっており、新製品では保持器素材に繊維強化ナイロン樹脂を採用し、設計自由度の高さを活用して内周側に潤滑穴を設けることで高速環境下での潤滑性を確保。また、大幅な摩擦損失の低減とともに樹脂化により40%の軽量化も図った。
 同社では、自動車メーカーなどへの提案活動を開始しており2020年に18億円の売り上げを目指す。

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