ブリヂストンは、グアユール由来の天然ゴム(グアユールゴム)を採用した自動車タイヤを開発した。既存の配合設計をベースに天然ゴム成分の99%超をグアユールゴムに置換し、性能評価により開発品が耐荷重性や耐久性などタイヤの基本性能を有することを確認した。同社では2020年代前半にグアユールの実用化を想定しており、汎用素材として通用する経済性の実現や材料物性の研究などに取り組んでいく計画。
 使用したグアユールゴムは、米国アリゾナ州の研究施設を中心に栽培から抽出精製までの全工程を自社技術により構築することで製造した。抽出プロセスの適正化により微量成分の残留量などをコントロールし、合成ゴムとのブレンド使用や既存の配合剤や添加剤の使用を可能とすることでパラゴムノキ由来天然ゴムの置換を実現。開発品では、ビードやカーカス、ベルトといった天然ゴムを主体とする部材をはじめ、合成ゴムとの混合材を使用するインナーライナーやサイドウォール、さらにはトレッドゴムの天然ゴム成分までをグアユールゴムに置換している。
 開発品によりグアユールのタイヤ材料としての有用性を確認できたことから、今後は実用化に向けては経済性の追求とタイヤ材料としての物性向上に取り組む。具体的には品種の選定・改良による収率向上のほか、収穫作業の機械化や植生地域の広さ、栽培期間の短さといったパラゴムノキに対する優位性をベースに規模拡大を検討する。また、抽出プロセスでは副生成物の樹脂や残渣として排出される木質の有効活用を計画しており、すでに樹脂の成分分析を完了している。材料物性では耐摩耗性や走行安定性といった部分の改良に取り組んでいく考えだ。
 自動車タイヤの世界最大手である同社の天然ゴム消費量は世界需要の1割近くを占める。同社は原料ソースの多様化を進めることで安定した供給基盤を確保していく。

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