グッドイヤーは、自動車タイヤの開発を強化する。その一環として、コンセプトタイヤである発電タイヤ「BH?03」と路面状況に合わせて変形する「トリプル・チューブ」を「第44回東京モーターショー2015」に出品している。BH?03は静止時の太陽光の吸収および走行時の回転による発熱を熱電素材で発電、タイヤにかかる圧力や歪みを圧電素材で電気に変換する。ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の発電機構として考案、夢の無給電走行に向けた要素技術の一つとして提案している。
 グッドイヤーは、日本グッドイヤーの完全子会社化を契機に最重要市場の一つと位置付ける国内での取り組みを強化中。東京モーターショーではブース全体を一つの研究施設に見立て、革新的な最新技術を紹介することで技術・製品を訴求している。コンセプトタイヤは、いずれもルクセンブルグのイノベーションセンターでデザインしており、クルマに進化に対応するタイヤの可能性を追求している。
 BH?03は世界的に普及拡大が進むEV・HV向けに開発。熱電素材と圧電素材を立体的に折り重なる内部構造の採用により、タイヤ自身がバッテリーや電子機器などに供給する電力を生み出すのが特徴。その構造から車両荷重に耐え得る剛性を確保できるため、既存のランフラット技術を代替する可能性を秘めているほか、優れた真円性によるハイドロプレーニングリスクの低減や特徴的なトレッドパターンによる騒音の吸収効果が期待される。
 トリプル・チューブはクルマの自動運転化を見据えたタイヤ技術。メインチューブとは別に独立した3つのチューブを備えた構造をしており、独立した各チューブの空気圧を内蔵したポンプで調整することでタイヤを変形する。
 独立チューブの圧力を均一にするエコ・セーフティー・ポジションでは、剛性の最適化により転がり抵抗を低減すると同時に接地面の拡大によりドライブレーキング性能を向上させる。スポーティ・ポジションでは3つのチューブを段階的に円錐形状することでドライハンドリング性能を向上するほか、トレッドセンター部をせり上げるウェット・セーフティ・ポジションでは狭幅・大径形状によりハイドロプレーニングを防止するなど路面状況に応じた最適なパフォーマンスの提供が可能。
 自動運転では、カーブ手前でタイヤが変形して備えるなど走行ルートや天候に応じた形状制御により安全性や快適性の向上が期待できる。同製品は、すでに実用化している米のもみ殻灰から精製したシリカをゴムコンパウンドに配合するなど環境にも配慮した設計となっている。

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