ツチヨシ産業(島根県)は、自動車部品の1割を占める球状黒鉛鋳鉄の高効率生産プロセスの開発を推進する。独自のプロセス制御技術や球状黒鉛の微細化により金型での鋳放し製造の実現を目指す。すでに自動車足回り部品の試作を行い、既存の砂型鋳造に比べて30倍以上の高生産性や高靱性化による軽量化、低コスト化の可能性を見いだしている。同社は同プロセスによる金型鋳造機の開発を進めており、早期実用化を目指す。
 球状黒鉛鋳鉄は自動車部品を含めて国内で年間約150万トンが生産されており、その製造方法は砂型製造が一般的。金型鋳造では鋳込んだ後の熱処理が必要で、熱処理をしないと金属組織のチル(セメンタイト)が発生して脆くなるという課題がある。
 開発技術は、金型鋳造による鋳放しの実現により生産性の大幅な向上を図るとともに、砂型鋳造からの置き換えにより製造プロセスのクリーン化や廃砂処理などの環境負荷低減を可能とする。
 研究開発では、すでに球状黒鉛粒子の微細化技術により鋳鋼品並みの機械的特性を有する球状黒鉛鋳鉄を開発ずみ。また、この球状黒鉛微細化鋳鉄を使用し鋳放しプロセスで自動車足回り部品の試作を行い、ステンレス鋼並みの靱性を有していることを確認している。
 同社では、同技術の実用化により球状黒鉛鋳鉄部品の50%の高靱性化と約3割の薄肉・軽量化を見込む。

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