日新製鋼は、熱可塑性樹脂との優れた直接接合性を実現した特殊表面改質鋼板(商品名・プラタイト)の事業化に乗り出す。熱圧着もしくは射出成形による一体化が可能で、同機能を有する鋼板の商品化は業界初。同社が展開するメッキ鋼板およびステンレス鋼板のなかから基材を選択することができ、採用により接合にかかわる部品数や工程数を削減できる。自動車をはじめ電機、通信業界を中心にマルチマテリアル化が進展しており、同社は幅広い分野に向け性能を訴求していく。
 独自の表面改質技術をベースに開発したプラタイトは、樹脂が熱を介して鋼板表面の改質層と化学的に結合することで直接接合する。熱可塑性であれば基本的に汎用樹脂からエンプラ、スーパーエンプラまで適用可能であり、基材も用途に応じて日新製鋼独自の高耐食メッキ鋼板「ZAM」をはじめとする各種メッキ鋼板や各種ステンレス鋼板から選ぶことができる。
 接着剤やねじといった副資材を用いず、熱圧着や射出成形のみで直接接合することが可能。そのため穴あけやねじ止め、接着剤塗布といった工程を削減できるほか、接合部の封止性(防水性)向上などコスト・品質面の改善に寄与する。同社は各種鋼板の既存ラインの後工程に表面改質プロセスを導入することで量産化を実現しており、ロール形状での製品供給に対応する。
 異種材料を組み合わせることで新しい機能を付与するマルチマテリアル化の取り組みが活発化しており、樹脂と金属の直接接合ではすでに金属素材の表面粗化によりアンカー効果を利用した方法や特殊フィルムの積層化などが開発・実用化されている。今回のプラタイトの本格事業化により構造材用途を中心に樹脂と金属の直接接合の応用展開が加速することが予想される。

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