東洋鋼鈑は、独自技術をベースに金属材料の高機能化を推進する。スチール基材に電磁波シールド性を付与した新複合材とアルミニウムの温間成形性を向上する表面処理技術を開発し、提案を開始した。電磁波シールド複合材は銅箔を上回るシールド性能を有するほか、耐食性や絶縁性、放熱性といった機能を付与できる。板厚0・1ミリメートル以下の製品供給も対応可能であり、同社では基材の物性や遮蔽特性などを広く訴求することで用途開拓を進めていく方針。
 東洋鋼鈑は圧延や表面処理、ラミネートなどの固有技術をベースに鋼板関連事業、機能材料関連事業、化成品事業を展開する表面処理鋼板メーカー。自動車分野ではニッケルメッキ鋼板(ニッケルトップ)がハイブリッドカー用バッテリー部品をはじめ、マフラーや燃料パイプ、ベアリング部材などに採用されている。独自の技術や研究開発力をベースに鋼板類のみならず硬質合金や磁気ディスク用基板、クラッド材など新しい分野での展開を推進している。
 高機能化の取り組みでは、接合界面の平坦性に優れ加工硬化などによる素材特性の変化がない真空中で常温・低荷重圧接する異種金属積層材料(ファインクラッド)を世界で初めて実用化した実績を持つ。また、加工性・放熱性に優れた高強度の超極薄銅(厚さ1・5マイクロメートル?)/ステンレス(同15マイクロメートル?)クラッド材を開発ずみのほか、板厚25メートル?100マイクロメートル×製品幅1000ミリメートルの鉄箔の量産化や、ステンレスの無電解高被覆貴金属ナノメッキ技術を確立している。
 新開発の電磁波シールド複合材は、フレキシブル性を有するスチール基材の表面に遮蔽層を積層した製品。裏面にメッキ処理やラミネート加工、後処理を施すことで導電性や溶接性、耐食性、絶縁性、加工性、放熱性の付与を可能とする。シールド性能のほか、強度特性といった機械的物性をベースに既存素材との差異化を図る考え。
 アルミ用表面処理技術は、温間成形での加工性向上を目的に開発した。アルミ両面にマイクロメートルオーダーの特殊樹脂被膜を形成することで、250度Cの耐熱性と潤滑作用を付与する。特殊樹脂膜はアルカリ脱脂液での除去が可能なほか、ニーズに応じて導電性を付与することも可能。
 同社では、低摩擦化によるプレス加工の品質向上技術として提案していく。

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