横浜ゴムは、タイヤ内のゴムとスチールコードの接着劣化を3次元で解析する新技術を開発した。日立ハイテクノロジーズのリアルタイム3DアナリティカルFIB?SEM複合装置「NX9000」と、東北大学多元物質科学研究所の陣内研究室が開発した画像処理技術を組み合わせたもので、世界で初めてタイヤ開発に応用可能な解析精度を実現した。接着劣化しにくい材料配合や新素材などの研究が可能となることから、耐久性を大幅に高めた高品質タイヤの開発などが期待される。
 スチールベルトは、ゴムとスチールコードをベルト状に加工したタイヤ部材で、補強材として使用される。ゴムとスチールコードの接着保持力がタイヤの耐久性で極めて重要となる。これまでもスチールコードとゴムの接着界面を解析する研究は行われてきたものの、2次元の解析ではタイヤが劣化した後の接着界面の正確な把握が困難だった。
 開発した3次元の新解析技術は、NX9000により集束イオンビームで数ナノメートル単位での接着界面の断面作製と走査型電子顕微鏡による断面画像収集を繰り返し、接着界面の3次元構造を構築。これに陣内研究室が開発した画像処理技術を組み合わせることで、劣化した接着界面の正確な把握と劣化により発生する元素レベルでの組成変化を解析する。
 同社では、さらなる研究開発により乗用車用タイヤや過酷な条件下で使用されるトラック・バス用タイヤ、さらにOR(オフ・ザ・ロード)タイヤの開発に新解析技術を活用していくほか、コンベヤーベルトなどゴムとスチールコードの接着部材を使用しているタイヤ以外の商品への応用を検討していく考え。

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