日立金属は、電気自動車(EV)/ハイブリッド車(HEV)向け製品展開を加速する。グループ総合力を活用して他社との差異化を推進するもので、駆動モーター用コイル巻線では無酸素銅代替材料と開発した高機能純銅線(HiFC)と独自の被覆技術の組み合わせにより高機能・長寿命化を目指す。HiFCはEV/EHV用巻線材料として2018年からの量産を予定、積極的な取り組みにより今後の拡大が確実視される次世代環境車(xEV)需要を捕捉していく方針。
 同社は特殊鋼、磁性材料、素形材、電線材料の4カンパニー体制で事業を展開しており、現在推進中の中期計画では成長分野での事業拡大を目的にカンパニーやグループ拠点間のシナジー創出を活発化させている。今年4月に各カンパニーの横断的研究開発組織としてコーポレート研究所「グローバル技術開発センター」を発足。またxEV分野では、リチウムイオン電池向けクラッド材の体制強化を目的に電線材料カンパニー傘下のSHカッパープロダクツと特殊鋼カンパニー傘下の日立金属ネオマテリアルの統合を決定するなどの取り組みを推進している。
 HiFCは、溶解した電気銅中に極微量のチタンを添加し、不純物である酸素や硫黄をチタン化合物として捕捉することでその働きを抑制した銅合金。無酸素銅と同等の溶接性、耐水素脆化特性と、それを上回る伸び特性や耐屈曲特性を実現しているのが特徴。一方、エナメル線に関しては、EV/HEV駆動モーターの寿命向上を狙いに、無機ナノ粒子配合により部分放電による被膜の浸食を抑制する耐サージエナメル線や、部分放電開始電圧(PDIV)の向上により部分放電の発生を抑制した高PDIVエナメル線を開発している。
 同社では、これら保有技術・製品の組み合わせによりEV/HEV向け駆動モーター用コイル巻線の高機能・長寿命化を図ることで同市場での規模拡大を狙う。

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