ニッパツは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製コイルばねを開発した。自動車懸架ばね用の開発品は「炭素繊維を樹脂でつないだ」(同社)構造をしており、材料置換により金属ばねに対して60%の重量軽減を実現している。また、熱硬化性樹脂の採用により耐熱性を確保することでエンジン近傍での使用が可能になる。今回、基本技術を確立したことから、同社は市場ニーズを見極めながら量産技術の開発に取り組んでいく。
 ニッパツは、架橋ばねおよびエンジンやパワートレイン向けの精密ばねを軸に事業を展開する独立系メーカー。ユーザーの製品開発に初期設計段階から参加する技術開発力を有しており、車体軽量化ニーズの高まりを背景に独自技術をベースにばね部品の軽量化を推進している。金属ばねについては、材料成分の調整による応力向上など素材開発や中空ばねや製品形状に合わせた断面サイズの最適化といった製品構造の改良などを進めており、「(現状に対して)2割程度は軽くすることができる」(同社)とさらなる軽量化を見据える。
 CFRP製コイルばねの開発は、独立系メーカーとして市場ニーズに対する選択肢確保の一環として取り組んでいる。すでに開発ずみのCFRP製板ばねで蓄積した知見・ノウハウをベースに試作に成功した。これにより材料の選定から炭素繊維の配向制御などの基本技術を確立。開発したコイルばねは炭素繊維で強度を、樹脂で弾性を確保することで懸架ばねとしての基本性能を実現するとともに、金属ばねに対する軽量効果でガラス繊維強化プラスチック(GFRP)製の40%減を上回るレベルを達成した。同じばね定数のもとで線径・巻数・角度などを調整できるほか、ゴムシートなどの併用により電食防止が可能とみている
 同社は、開発技術を基にスタビライザーなどのCFRP化も可能とみて、高まる車体軽量化ニーズを背景に実用化に向けた取り組みを推進する。

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