日本ミシュランタイヤは、スタッドレスタイヤ向けに新ゴムコンパウンド「表面再生ゴム」を開発した。Mチップと呼ぶ添加剤を配合、摩耗によりタイヤ表面に露出したMチップが溶けることで路面水分を吸収する微細な穴を再生する。Mチップの配合により発泡ゴムのようなゴム内部の空洞がなく、ゴム剛性と長期にわたるアイスブレーキ性能を高次元で両立した。8月に発売する新商品「MICHELIN X?ICE3+(ミシュラン エックスアイス スリープラス)」では、新コンパウンドの採用により摩耗時のアイスブレーキング性能を前モデルに対し11・5%向上している。
 ミシュランは低燃費タイヤでシリカ配合ゴムコンパウンドを開発したタイヤ最大手。スタッドレスタイヤは、1991年にスパイクタイヤの装着が全面禁止される前の82年から国内販売を開始しており、グループ研究開発拠点の一つである太田サイト(群馬県太田市)で基礎研究からタイヤ設計、評価試験までの研究開発を行っている。
 新ゴムコンパウンドは、アイスブレーキ性能の持続性向上を目的に開発した。高密度で配合されたMチップによりゴム剛性を確保することでグリップ力を維持しながらミクロンオーダーの吸水穴の連続再生によりアイスブレーキ性能の長寿命化を実現した。Mチップの詳細は明らかにしていないが「化粧品やサプリメントなどにも使われることがある物質」(同社)で、環境や健康はもとより経年劣化も「Mチップ自体が悪さをすることはない」(同)ため一般タイヤ並みという。
 新コンパウンドを採用したX?ICE3+は、アイスブレーキング性能とトレードオフの関係にある雪上性能や非降雪時の高速安定性・静粛性を含むトータルバランス性能を実現、日本と中国市場で展開していく。

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