急速に進展する自動車のEV(電気自動車)化シフトを背景に、車体を構成する部品・システムについても、これまでにない発想で高機能化を目指した研究開発が活発化している。そうした状況のなか、日本精工では保有する高度なボールねじ技術とモーターの融合により、5本のアクチュエーターがまるで生き物のような自在な動きを実現する「バリオリンク サスペンション」を新たに開発した。サスペンションの最適なジオメトリを作り出すまったく新しいコーナーモジュールとして提案する。
 サスペンションは、車両において路面の凹凸を車体に伝えない緩衝装置としての機能と、車輪・車軸の位置決めや車輪を路面に対して押さえつける機能を有しており、車の基本動作性能を左右する重要部品。
 バリオリンク サスペンションは、従来の左右に曲がるときの操舵はもちろんのこと、高速道路でカーブを曲がる場合などに車輪のキャンバー角を「ハの字」に変化させることで、高い速度を維持したまま安定性を確保することが可能。また、アクチュエーターを伸縮させてホイールベースを変化させられるため、採用により前後の車輪の間隔を短くすれば自動車の小回りが利くこととなり、現在よりも簡単に縦列駐車ができるなど、操縦性能の向上にも大きく貢献する。
 さらに走行中の振動を少なくし、四輪すべてに搭載すれば、より多彩な動きを実現することも可能。自動車の動き=MOTION&CONTROLに大きな革新をもたらす技術といえる。同社では、電気自動車や自動運転をまさに「手足」のように力強く前進させるオンリーワン技術として、性能および可能性を広く訴求していく。

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