今年9月27日に、サイエンス&テクノロジー社から「プラズマCVD」に関する書籍が発刊される。本書は何と言っても「実務のための強化書」であることが、最大の特徴である。

プラズマCVDとは薄膜の形成(成膜)を目的としたプロセスのことで、プラズマ化学気相堆積法などとも呼ばれる。半導体やディスプレイ製造分野でよく用いられており、近年では自動車窓(樹脂製)の耐摩耗性等を高める目的等でも利用される。
プラズマCVDは、自由度が高く多様性に富んだ成膜技術と言われている。他の成膜方法では難しいとされる高機能な膜も得られる技術だが、「うまい反応条件を見い出せば」という前置きがつくことを忘れてはならない。「うまい反応条件」を見つけることは難しく、「総当たり的に」「片っ端から試してみて」得られる場合が多いとされている。効率的な方法を確立している企業もあるはずだが、当然その方法は各社のノウハウとされ、外部には出されにくい。

なぜ、反応条件を見つけることが難しいのだろうか。それは「様々な学問体系が複雑に絡み合っている」ことが一因にあるようだ。プラズマCVDの装置内部で起こっていることを理解するには、例えば、電気回路、電磁気学、放電工学、流体力学、化学工学、表面科学……そういった学問知識が必要になるらしい。

本書の1~4章は、それらの学問を装置内部の反応と結びつけ、プラズマCVD実務のために概括している。各学問の教科書を買い揃えてそれぞれを学びなおすこともなく、実務に必要な知見を幅広く得られることから、最適な成膜条件を見つけやすくなるようサポートしてくれるはずだ。
5章では大手電気機器メーカで半導体プロセスに係っていた著者から、実務で起こり得るトラブル例とその対策が解説されている。6章では様々な成膜事例の紹介を通じて、執筆陣が追究した「成膜条件への影響因子」がわかるようになっている。

現在、または近い将来「プラズマCVD」に係る技術者・研究者に、ご一読頂ければ幸いである。

<書籍情報>
「プラズマCVDにおける成膜条件の最適化に向けた反応機構の理解とプロセス制御・成膜事例」
体裁:B5判並製本 約250頁予定
ISBN:978-4-86428-170-6

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