昨年12月に、サイエンス&テクノロジー社から「ユーザの感性と製品・サービスをむすぶ:真意を聞き出すアンケート設計と開発・評価事例」という書籍が発刊された。
本書は、ユーザの心地や使用時の感情を製品開発等にフィードバックするために、どのようにそれらをユーザから聞き出せばいいか、という問題にスポットを当てている。
具体的には、消費者意識調査や製品の感性評価でよく用いられる「アンケート調査」を取り上げ、調査用紙の設計から製品へフィードバックするまでのコツをまとめた1冊である。

アンケートに答えることは、さほど難しいことではない。しかし、アンケートで尋ねる側になった途端、悩むことが多くある。
例えば、A社が消費者に「欲しい車はどんな車ですか」と尋ねたところ、「B社の車」との回答が多くあった。A社には「B社の車」は作れず、「B社の車が何故好きなのか」も分からない以上、この結果を活かすのは難しい。そこで「欲しいと思う車の、色やデザインを教えてください」と尋ねてみたが、当然ながら色やデザインについての回答しか得られない。更には「自動運転車が欲しいが、色やデザインにこだわりはない」という人にとっては、「特にない」としか答えられず、「自動運転車が欲しい」というニーズを拾い上げられない、という結果に終わる。

このように、聞き方ひとつで回答は変わってしまう恐れがある。
近年はマーケティング担当だけでなく製品設計・開発者にも、ユーザが得た感覚的な価値を重視する動きがみられている。
あいまいな人の感性をいかにとらえ、活かしていくか。そのヒントになるような要素を詰め込んだ1冊となったので、是非この分野に関心がある方に読んでもらえたらと願っている。

<目次概要>
・感覚的便益の実現過程と音響機器メーカ2社の取り組み比較      (1章)
・感性情報を得るための、官能評価の実施方法と勘どころ       (2章)
・アンケート作成と調査時に気をつけるべき点、その対処       (3章)
・アンケートデータをいかにまとめ、有益な情報を抽出するか     (4章)
・人が受けた印象を測る、または測るための手法やアンケート用紙例  (5章)

<書籍情報>
「ユーザの感性と製品・サービスをむすぶ:真意を聞き出すアンケート設計と開発・評価事例」
体裁:B5判並製本 285頁
ISBN:978-4-86428-183-6

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