【シンガポール=中村幸岳】ポリスチレン(PS)やABS樹脂に使われるスチレンモノマー(SM)のアジア市場が転換期を迎えている。世界需要はここ数年、平均1~2%の堅調な伸びを示し、2018年には主原料ベンゼンとのスプレッド(値差)が過去最高水準となるなど、メーカーも好業績を享受した。しかし足元では、21年にかけて中国で実施される大型投資を見越し買い控えが発生。市況も昨年10月の中国国慶節を境に急落し、約6年ぶりの低水準を付けた。「大転換期に入った」(域内メーカー社長)SM市場で、供給側は正念場を迎えている。続きは本紙で
ライオンデルバセルは中国でのSM投資を決めた(オランダのSM/PO設備)