コニカミノルタは30日、指先に挟んで血液中の酸素飽和度を測るパルスオキシメーターの生産能力を2019年に比べて約20倍に引き上げると発表した。具体的な月産台数は明らかにしていないが、かつての生産委託先であるセキアオイテクノ(東京都八王子市)の設備を5月から再稼働させて段階的に生産量を拡大する計画だ。新型コロナウイルス患者の在宅療養が増えるなか、症状悪化の判断目安の一つとしてパルスオキシメーターの活用が広がっていることに対応。増産体制を敷くことで高まる需要を補う。

 コニカミノルタは現在、主に医療機関向けを想定した機種として「パルソックスネオ」を展開している。増産するのは、18年に生産を終了していた在宅用の「パルソックスライト」。価格は未定だが、販売許可を得た家電量販店やネット通販などで展開する見込みだ。

 コロナ禍で需要の高まるパルスオキシメーターを巡り、コニカミノルタでは昨夏に従来の3倍となる増産体制を確保。その後も個人や自治体からの問い合わせが増えていることから、セキアオイテクノとの協業によってさらなる増産に取り組む。

 パルスオキシメーターはコロナ禍以前も基礎疾患のある人や高齢者の日常的なバイタルチェックのため、医療従事者の指導の下に家庭で使用されてきた経緯がある。ウィズコロナやアフターコロナを見据え、パルスオキシメーターを安心して購入できる体制を整えていく。

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