台湾特集 現地企業

2019年10月15日(火)本紙掲載

成榕顔料科技股份有限公司


日本市場向けに新製品開発

NCJ Polymers

李奕志研発経理

 台湾のマスターバッチメーカーである成榕顏料科技(NCJポリマーズ)は、自社開発を軸とした製品を展開。顧客ニーズに合致した機能品の開発力を強みに、日本市場で顧客開拓を進めている。

 NCJポリマーズは、黒色マスターバッチを主力とするほか、白色系や導電性、衝撃抵抗など各種マスターバッチを展開。創業以来、手がけてきた自社開発品の幅が広がりをみせており、直近でもPLA向け食品接触材グレードのバイオ由来マスターバッチや、エチレン樹脂系やポリオレフィンエラストマー系の相溶化剤などを事業化している。

 重要市場に位置づける日本市場向けにも機能品の開発が進行中。その一つが低密度ポリエチレン向けの低煙ハロゲンフリー難燃マスターバッチで、2年間のR&Dや品質改良を経て商業化が視野に入っている。同マスターバッチを添加することでUL94V-0レベルの難燃性を実現し、さらに価格面でも他社品との比較で優位性があるという。その優れた耐火性が評価され、自動車のエンジンルーム向けなどへの採用が見込まれている。

NCJ Factory
機能品を軸に日本市場に攻勢

 将来の事業成長に寄与する新製品の開発にも着手している。年内にも自動車部品などに使うアクリロニトリルスチレンアクリレート(ASA)樹脂向けの黒色マスターバッチを新たに商業化する。ASA樹脂に耐紫外線や耐候性などの機能を付与したうえで、顧客の要望に応じた着色をテーラーメードで行う。自動車の部品やルームミラー、ラジエーター向けなどの用途を想定しているという。

 また、黒色マスターバッチの原材料として従来の染料に代わるカーボンブラックを用いるための技術開発を進めているほか、カーボンナノチューブを用いた製品の開発にも着手している。


企業のコメント

NCJ マスターバッチ

 当社は台湾のマスターバッチ専業メーカーです。様々な熱可塑性材料に適応できる分散に優れたマスターバッチを製造しています。
 特に漆黒の技術に長けており、ブラックマスターバッチ(MB-7097JB、UN-7088H、MB-7014)を多数取り揃えております。技術情報は、下記ロゴリンクよりご確認頂けます。

NCJ logo

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