医療機器の開発製造・販売を手がけるメトラン(埼玉県川口市)は新型コロナウイルス感染症の広がりを受け、緊急用人工呼吸器の増産準備を進める。簡単に使用できて廉価といった条件を満たす製品で、すでにベトナムからは4000台を受注。大学病院と共同で、成人用の主力モデルである人工呼吸器を新型コロナウイルスの治療に活用するプロトコルの準備にも取り組む。

 放射線検知やX線に関する高い技術を持った英クロメック(カントリーダラム)とは、英国においてメトランの人工呼吸器を製造・販売することでこのほど合意した。同国での使用許可が下り次第となるが、早ければ4月中にも製造を開始する予定。

 クロメックでは8週間で1000台、12週間で2000台を製造する計画で、英国などの医療施設に提供する。人工呼吸器に対する引き合いが強まるなか、「自社の製造能力だけでは足りず、国内外でパートナーを探していた」(メトラン)という。

 メトランは1984年創業。世界初の新生児用高頻度振動換気タイプ人工呼吸器を開発するなど、日本を代表する人工呼吸器メーカーの1社として業界をリードしている。

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