三井化学は11日、名古屋大学および名大発ベンチャーと共同で、新規3Dマスクの開発を開始したと発表した。再使用可能なプラスチック製のマスク本体と、使い捨てのフィルターから構成され、再使用可能なウイルス除去機能を持つマスクの開発を目指す。三井化学はウイルスを捕捉できるメルトブローン不織布製のフィルターを供給し、マスク本体は抗ウイルス効果を持つ酵素製剤をはじめとする薬剤の探索・適用を計画している。

 共同開発を始めたのは名大大学院工学研究科の堀克敏教授と、名大発ベンチャーのフレンドマイクローブ(名古屋市、西田克彦社長)。マスク本体は堀教授が3Dプリンターで作製し、マスクの外側にウイルスが付着した場合でも不活化できる薬剤の探索や適用を検討していく。堀教授は「2~3カ月後にはモニター販売できるスピード感で開発を進める」としている。

 三井化学は衛生材料向けやマスク向けをはじめとする各種産業向けに不織布を供給している。今回はメルトブローン不織布を使用する計画で、ウイルス遮断率試験ではネルソンレポートによるVFEおよびPFEの認定を取得している不織布を供給する予定。

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