大日本住友製薬は28日、樹脂加工メーカーの河村化工(大阪府茨木市)と協力し、新型コロナウイルス感染症の医療現場で用いる医療防護具を寄付すると発表した。顔全体を覆うフェイスシールドを河村化工が2万個製造。大日本住友が買い取り、特定警戒都道府県などに無償提供する。大日本住友では研究所に保有する3Dプリンターを用い防護具を自社製造し提供することも検討する。

 自動車向け樹脂部品を手がける河村化工が新型コロナ対策への貢献を検討していたところ、人的交流のあった大日本住友と目的が一致し、協力体制に発展した。フェイスシールドは今月下旬から5月中旬にかけて各都道府県に1000~2000個を提供する。

 大日本住友は自社でもフェイスシールドの製造を検討している。製剤研究所(大阪府)に所有する3Dプリンターを転用し、無償公開されている設計図を利用する。中国の子会社を通じて中国企業にマスクやガウンの製造も委託しており、それぞれ20万枚、1万着を調達して日本の自治体や団体に寄付する予定。

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