富士フイルムは7日、同社が新たに開発した新型コロナウイルスの抗体測定技術を用い、血液検査事業などを手がけるリージャー(東京都中央区)が抗体価のセルフチェックサービスの提供を始めると発表した。富士フイルムが藤田医科大学などと共同で集めた臨床データを基に、自己採血した血液でも病院での採血による測定と同等精度を実現した。きょう8日からサービスの提供を開始する。

 専用のキットを使い、数分程度で検体を採取できる。その後、リージャーに検体を郵送し、到着後約1週間で測定したIgG抗体価が利用者にメールで通知される。その際、結果に加え、藤田医科大が3000人以上を対象に集計したワクチン接種後の免疫獲得状況のデータも提供し、自身の抗体価のおおよその水準を確認できるようにした。

 企業や団体、個人向けに、リージャーが代理店を通じてサービスを提供する。富士フイルムメディカルもサービスの販売を担う。

 足元、新型コロナワクチンの接種者増加などにより、抗体価を測定するサービスの提供が盛んになっている。富士フイルムは今後、抗体価を任意かつ簡便に測定するサービスに対する需要がさらに伸びるとにらんでおり、今回のサービス実現にいたった。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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