米バイオジェンは、新型コロナウイルス感染者の生体試料や医療データなどを共有するバイオバンクを構築すると発表した。米ブロード研究所や米国の医療機関と協力するコンソーシアムを立ち上げてデータを収集し、治療薬やワクチンの研究開発に役立てる。同社では社内会議を介して100人規模の集団感染が発生しており、感染した従業員からの提案で取り組みを始めた。

 新型コロナ感染者の血液サンプルから得た中和抗体などの情報や医療データを集めたバイオバンクを構築する。回復者以外に、濃厚接触者や無症状感染者なども対象に登録を受け付ける。

 現地の医療機関が採血などを担当し、ブロード研が血液データを匿名化する。医療情報と紐付け、治療薬やワクチンの研究開発などに役立てる。

 バイオジェンによると、このプロジェクトは感染して治療中の社員から提案されて始まった。自分の生体サンプルや医療データなどを提供して、治療薬などの研究開発に貢献したいとの申し出が複数あったという。

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