第一三共は1日、同社が開発中の新型コロナワクチン「DS-5670」の国内第3相臨床試験(P3)を始めたと発表した。ファイザー製の既承認ワクチンに対する免疫原性と抗体陽転率の非劣性検証を目的とした実薬対照非劣性試験。これまで新型コロナワクチン未接種かつ新型コロナウイルス感染症に感染したことのない成人322人を対象に実施する。

 同日、初回投与を開始した。期間は1年を予定。第一三共はまず追加接種で承認取得を目指す方針だが、今回のP3を通じ、初回接種にも広げていきたい考えだ。年度内の実用化を目指す計画に変更はないとしている。

 DS-5670は、同社が独自に見いだしたカチオン性脂質を利用したメッセンジャーRNA(mRAN)ワクチン。動物モデルでは、初回投与完了時にオミクロン株に対する一定量の中和活性を誘導することが確認できている。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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