藤田医科大学は、米エリクサジェン・セラピューティックス(メリーランド州)が開発中の新型コロナウイルスワクチン「EXG-5003」の国内臨床試験を行うと発表した。皮内投与型のmRNAワクチンで、一定の温度下のみで活性化する特徴があるという。年明けにも医師主導治験として第1/2相臨床試験(P1/2)開始の予定。

 藤田医科大の主導でEXG-5003の国内P1/2を行う。前臨床試験などで安全性が確認されれば、来年1~3月期に接種を始める予定。低用量で始め、安全性が確認されたら用量を増やしていく。P1/2の実施は、日本医療研究開発機構(AMED)の「新型コロナウイルス感染症に対するワクチン開発」課題として先ごろ採択されている。安全性と免疫原性を確立後、企業主導のP3へ移行する。

 EXG-5003は、mRNAベースの皮内投与型ワクチン。温度感受性が高く、注射部位の正常な皮膚温度(33~37℃)のみで活性化するため、高い安全性が期待できるという。注射部位を加熱すればワクチンを不活性化することもできる。

 エリクサジェン社は、慶應義塾大学の洪実教授が発見した細胞治療を実用化するために設立されたベンチャー。

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