新型コロナウイルスワクチンが、10月中にも米国で承認審議される見通しになった。米国食品医薬品局(FDA)は、コロナワクチンの有効性評価や承認審査などについて審議する諮問委員会を同月22日に開催することを決めた。同月中の申請を目指す米ファイザーらのワクチンは、最終段階の臨床試験で半分以上の症例登録が完了。順調に進めば、米トランプ政権が狙っているとされる米大統領選挙前の実用化も可能になりそうだ。

 FDAはこのほど、ワクチンと関連するバイオ医薬品の諮問委員会を現地時間10月22日に開催することを決定した。FDAのウェブサイト情報によると、今回の議題は「新型コロナワクチンの開発、許可・承認について」。テレビ会議形式で開催し、一般向けにもオンライン中継する。

 審議対象とする開発品や企業は明らかにしていないが、独ビオンテックとファイザーが共同開発しているコロナワクチンなどが議論されそうだ。かねて両社は、10月にも緊急使用許可(EUA)などを視野に入れた薬事申請を行う考えを示している。両社のワクチンは7月末から米国などで第2/3相臨床試験(P2/3)を開始し、目標症例数3万例のうち半分以上の登録が完了している。

 同じく3万例規模のP3を実施中の米モデルナのワクチンも、登録ずみ症例数が1万5000例以上に達している。

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