米国食品医薬品局(FDA)は2月27日、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した新型コロナウイルスワクチンについて緊急使用許可(EUA)を出した。接種1回ですむ初のワクチンで、通常の冷蔵庫で保存可能なことが特徴だ。同国で実用化される3つ目のコロナワクチン。 18歳以上を対象とする緊急使用を承認した。きょう2日(現地時間)にも米国で接種が始まる見通し。すでに緊急接種されている米ファイザー・独ビオンテックや米モデルナのワクチンは、2回接種と超低温保存が必要だが、J&J品は1回の接種ですみ、通常の医療用冷蔵庫(2~8度C)で約3カ月保存可能なことも特徴。海外の大規模治験では、中等症以上の発症予防効果は平均66%、重症化の予防効果は85%だった。 米国の緊急承認を活用して日本でも「特例承認」制度を活用した申請が可能になるが、J&J傘下のヤンセンファーマ日本法人によると、国内申請の時期は非開示。現時点で日本政府と具体的な供給契約は結んでおらず、協議中。田村憲久厚生労働相は2月26日の会見で、日本で承認されれば調達契約を検討する考えを示した。

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