米モデルナは、オミクロン株に対応した新型コロナウイルスワクチンを日本向けにも開発する。オミクロン株に特化した単味ワクチンと、既存のワクチン「スパイクバックス」を組み合わせたワクチン。米国で臨床試験を実施し、日本でも今秋までに4回目の追加接種用ワクチンとして実用化を目指す。11日開催のメディアセミナーで、モデルナ日本法人の鈴木蘭美社長が明らかにした。

 同社はオミクロン株に特化した単味ワクチンと既存のスパイクバックスを合わせた2価ワクチンの臨床試験を米国で開始した。スパイクバックスを3回接種した18歳以上を対象に、米国で約375人組み入れる予定。先行して同単味ワクチンの追加接種試験を行っているが、2価ワクチンで開発を進める。英国でも臨床試験を行い、今秋の追加接種シーズン前の実用化を目指す。

 鈴木社長は、「最善の備えとして9月から来年2月に4回目接種は必要」とみており、今後の変異株にも対応できるよう同2価ワクチンを日本にも導入する考えを示した。9月の接種開始を可能にするため、「かなり特例的なスピードで開発・申請・承認審査が必要なので厚生労働省とも日々相談している」とした。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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