カネカは8日、新型コロナウイルス感染症のPCR検査キットを発売したと発表した。検体中の不純物をマスキングする技術を応用し、ウイルスRNAを精製する前処理工程を熱処理だけで完了できるように工夫した。通常約1時間を要する同工程を5分に縮められる。汎用のPCR検査装置に用いる。医療機関や検査施設の作業負担を軽減でき、コロナ検査体制の強化につなげられる。

 グループ会社のカネカメディックス(大阪市)を通じて販売を始めた。検体の前処理技術にはカネカ独自の遺伝子検査関連技術を応用した。PCR検査全体に要する時間は従来の2~3時間から1時間以内に大幅に短縮できる。すでに保険適用の対象で、今後、体外診断用医薬品として承認取得を目指す。

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