カネカはこのほど、新型コロナウイルスのオミクロン株、ステルスオミクロン株、デルタ株を1回の検査で同時に識別できるリアルタイムPCR検査キットを発売した。検査負担の軽減や変異株ごとの最適な治療薬、治療方針の選択に寄与することが期待できる。

 同社の遺伝子検査関連技術を生かして開発した試薬が、3種の変異株の有無を判定する。それぞれの変異株に特徴的なスパイクたんぱく質の変異を検出することで特定する。希望小売り価格は検査100回分で税込み12万1000円。

 これまでにも独自の検体前処理技術により1時間以内に結果判定できる体外診断薬や、アルファ株やデルタ株など4種の変異株を同時検出するPCR検査キット、オミクロン株とデルタ株を識別するPCR検査キットを上市している。

 カネカは新型コロナウイルスをはじめ感染症対策の研究開発を進める「インフェクション研究チーム」を立ち上げ、PCR検査キットのラインアップを拡充中。PCR検査試薬のほか、DNAワクチン原薬・中間体の受託製造、抗体医薬品の開発、定温輸送パッケージによるワクチン輸送など新型コロナウイルス感染症関連の課題解決に向け幅広く取り組んでいる。

新聞 PDF版 Japan Chemical Daily(JCD)

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